まもなく御乗車の案内を致します。車輌のご紹介です。 ― 2011/02/21 15:01
長旅ですから、娯楽室として、PARC Audio特注のスピーカー・システムで豊かな響きを聞きつつ、音楽や映画、お気に入りのドラマなどをお楽しみいただきましょう。ただし、「心地よくて眠くなった」という苦情にはおこたえできませんので、あしからずご了承ください(笑)。
さて、まずは映画。やりましたね、瀬々敬久さん。ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞と最優秀アジア映画賞のダブル受賞(コンペティション部門の最高賞・金熊賞はまだ)。まったくの偶然ですが、そのニュースが飛び込んでくる前、渡辺淳一原作の「泪壷」を見ていましたから、その偶然には驚いたものです。
この方、知る人ぞ知る「ピンク四天王」の一人。つまり、「おくりびと」で一躍時の人となった滝田洋二郎と同じなんですね。このところ、中原俊、周防政行、黒沢清(この人の出世作「神田川淫乱戦争」って題名は、さすがに人前で話しにくいですなぁ(笑))、廣木隆一等々、ピンク映画、にっかつロマンポルノ出身者の活躍が目立ちますが、これは長きにわたった「邦画不振」とも関係があります。
つまり、かつての五大映画会社が次々に制作能力を失い、助監督募集をやっていたのがわずかに「にっかつロマンポルノ」だけだった、という事情、それにピンク映画は「行為」さえ決まった尺をやっていれば、予算の制約も時間の制約もきついけれども、後は何をやっても良い、という環境が大きかった、と言われます。
そりゃたいへんな早撮りを要求される上、余分なフィルムは1フィートたりとも許されないから大変だったでしょう。ただ、かのフランソワ・とリュフォーが、中平康「太陽の季節」をシネマテークに収めるとき、こう述べたそうです。
「良い映画を撮るために十分な時間と十分なフィルムが必要なわけではない。中平康はこの映画をわずか3週間で撮った」――記憶に頼っているので正確じゃありません(おことわり)。
今、継続的にこのラインを紹介しているのは、WOWOWですね。土曜深夜枠ですが、これがなかなかおもしろい。本物のヒューマン・コメディもあれば、撮影上の制約(後でフィルムにぼかしを入れる手間を省くため、レンズにワセリンを塗ってぼかすから、カメラを動かせない)を逆手にとって、まるで小津安二郎を思わせる空間表現をやってみせた今岡信成など、興味深い(興味本位じゃないですよ)編成をやっていますから、いつもチェックしています。
もう一つ、忘れちゃならないのが、彼らを国外に広めた傑物がいたことも最近知りました。
なんと、日韓映画交流祭で、日本側責任者としてピンク映画とロマンポルノをずらりと並べた豪の者がいたのだとか。その名は寺脇研(当時・文化庁次長)。
といってもご存じない方はご存じないかもしれないですね。私は逆に、そんな豪傑だと言うことは最近知ったので大きな事はいえませんが、彼の別名「ミスター・ゆとり教育」といえば、一気に顔をしかめる方は多いでしょう。
逆に、その業界では「文科省のケンちゃん」(これが何のもじりかは、ご存じですよね)で以前から有名だったとか。
映画と人、あるいは人と映画、なかなか一筋縄ではいかないものだと思うことの一端でした。
さて、まずは映画。やりましたね、瀬々敬久さん。ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞と最優秀アジア映画賞のダブル受賞(コンペティション部門の最高賞・金熊賞はまだ)。まったくの偶然ですが、そのニュースが飛び込んでくる前、渡辺淳一原作の「泪壷」を見ていましたから、その偶然には驚いたものです。
この方、知る人ぞ知る「ピンク四天王」の一人。つまり、「おくりびと」で一躍時の人となった滝田洋二郎と同じなんですね。このところ、中原俊、周防政行、黒沢清(この人の出世作「神田川淫乱戦争」って題名は、さすがに人前で話しにくいですなぁ(笑))、廣木隆一等々、ピンク映画、にっかつロマンポルノ出身者の活躍が目立ちますが、これは長きにわたった「邦画不振」とも関係があります。
つまり、かつての五大映画会社が次々に制作能力を失い、助監督募集をやっていたのがわずかに「にっかつロマンポルノ」だけだった、という事情、それにピンク映画は「行為」さえ決まった尺をやっていれば、予算の制約も時間の制約もきついけれども、後は何をやっても良い、という環境が大きかった、と言われます。
そりゃたいへんな早撮りを要求される上、余分なフィルムは1フィートたりとも許されないから大変だったでしょう。ただ、かのフランソワ・とリュフォーが、中平康「太陽の季節」をシネマテークに収めるとき、こう述べたそうです。
「良い映画を撮るために十分な時間と十分なフィルムが必要なわけではない。中平康はこの映画をわずか3週間で撮った」――記憶に頼っているので正確じゃありません(おことわり)。
今、継続的にこのラインを紹介しているのは、WOWOWですね。土曜深夜枠ですが、これがなかなかおもしろい。本物のヒューマン・コメディもあれば、撮影上の制約(後でフィルムにぼかしを入れる手間を省くため、レンズにワセリンを塗ってぼかすから、カメラを動かせない)を逆手にとって、まるで小津安二郎を思わせる空間表現をやってみせた今岡信成など、興味深い(興味本位じゃないですよ)編成をやっていますから、いつもチェックしています。
もう一つ、忘れちゃならないのが、彼らを国外に広めた傑物がいたことも最近知りました。
なんと、日韓映画交流祭で、日本側責任者としてピンク映画とロマンポルノをずらりと並べた豪の者がいたのだとか。その名は寺脇研(当時・文化庁次長)。
といってもご存じない方はご存じないかもしれないですね。私は逆に、そんな豪傑だと言うことは最近知ったので大きな事はいえませんが、彼の別名「ミスター・ゆとり教育」といえば、一気に顔をしかめる方は多いでしょう。
逆に、その業界では「文科省のケンちゃん」(これが何のもじりかは、ご存じですよね)で以前から有名だったとか。
映画と人、あるいは人と映画、なかなか一筋縄ではいかないものだと思うことの一端でした。
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